今年、芥川賞を受賞した又吉さんの火花が話題になりましたが、約240万部のヒットになっているようです。アマゾンで調べてみたところ、単行本が1,296円ですので、定価を約1,300円としますと売上は約31億円ということになるかと思います。
一般的に著者に入る印税は1割と言われてますので、印税はだいたい3億円ぐらいになるのかもしれません。これが高いのか、安いのかでいえば、ちょっと安いかなという気がします。宝くじでも5億円とか得ている人がいるわけですから、日本でベストセラーになっても3億円というのはちょっと夢のない話です。
加えて、雑所得や事業所得の扱いになりますので、税金面でも半分近くがもっていかれることになるはずです。所得税や住民税、個人事業税などでほぼ半分程度は持っていかれることでしょう。個人事業で納める税金には以下のような種類があるようです。
https://www.private-business.jp/tax/jiturei.html
また、吉本興業の取り分もあるとかないとかの話があります。仮に、半分程度をもっていかれるとすると、実質的な収入は1億円には満たない気がいたします。
ただ、メディアでの露出が増えることで、芸能人としての知名度やステータスはアップするものと思います。作家では食べることができないとしても、教養のある知的芸能人としての地位を確立できれば、印税収入などは単なるステップにすぎなくなるかもしれません。
いずれにしましても、芥川賞は新人賞ですので、この賞がゴールではなく、これからのステップにして活躍していってもらいたいものです。