書店数の減少に歯止めがかからない理由とは?

ここ数年、本屋さんが街から急速に消えているようで、香川県以外の46都道府県で書店のない自治体があるようです。現在、全国に約14,000軒の書店が存在しますが、1万軒を切るのも時間の問題となってきました。

これはアマゾンなどネット経由で本を購入する人が増えたという理由もありますが、高度情報化社会になった今、必要な情報にはネットでいつでもアクセスできますので、あえて本から知識を得る必要がなくなったのだろうと思います。

情報の質の面からいっても、本に書いてある情報というのはリアリティーに欠けるケースが多いです。生の声や現場の実態、そういった質の高いリアルな情報というのは、ネット上の掲示板などでしか得ることができません。

例えば、うまいラーメン屋の本があったとしても、それはその本を書いた数人程度がチェックしたものに過ぎない情報です。一方、ネット上の口コミサイトでは膨大な数のユーザーの口コミが集積していますし、画像やコメントなどの付加情報も充実しています。

そのような本よりも質の高いリアルな情報が、ネットにアクセスすれば、いつでも無料で入手できるわけです。あえてお金を出して本を購入しようなどという人はいなくなってきたのだろうと思います。

テレビについても、嘘や偽りなどがネット上ですぐにばれてしまう時代ですので、見ていてもつまらない番組が多いです。むしろ、最近はユーチューブ動画の人気コンテンツをテレビでそのまま流しているケースもあり、ネット発で作成されるコンテンツも多くなってきました。

こうなってくると、未知の知性に触れるという、本を買う際のワクワク感みたいなものが感じられなくなり、どこかで聞いたことのあるようなテキトーな内容の本が多くなっている傾向にあります。

テレビ番組の質が低下しているのと同じように、書籍のコンテンツも質が低下しているのではないかとボクは思います。つまらない本ばかりで本が売れない、だから書店が次々に潰れていく。それが本質的な理由なのではないかとボクは考えています。